新人看護師研修を担当するための心構え

新人看護師研修を担当するための心構え

新人看護師を教育するときのコツ

人を教育するときに「コツ」というのは、
言葉の使い方、意識の仕方が間違っているかもしれません。

 

ですが、私たち大人とは違う環境で育ってきた若者たちを教育するのには、
「コツ」が必要ではないかと考えます。

 

そして、現代の若者と、私たち大人が育った環境の違いを考えると、
新人看護師を教育するときの「コツ」つまり、「方法や手段」が見えてくるのではないでしょうか。

 

 

推測できない

最近の若者は、推測することを知りませんっ!!

 

たとえば、今ここでこうすると、
後でどうなるのか・・・ということを推測しないままに
事をすすめます。

 

ですが、それは、育ってきた環境が違うので仕方がないのです。

 

最近の若者たちは、自分で考えなくても、
情報がどんどん与えられる環境で育っています。

 

親が、子どもに必要な情報を与え、
大人になってからは、
もし、前もって予測していなかったことがおきたとしても、
スマホやケータイを使えば、すぐに調べることができ、
対処することができます。

 

自分で考えなくても、困ることがない環境で育ってきたのです。

 

ですから、看護師になって就職したとき、
突然「推測して行動しなさい。」といっても、
推測するということがどういうことなのかさえ、
分からないのです。

 

ですから、どのように推測し、行動するのかということから
教育して行く必要があります。

 

推測できないことに腹を立てるのではなく、
「推測するということが、看護師にとって
欠かすことができないことである」ということを
教えることから始めてみてはいかがでしょうか。

 

私たち大人は、新しい機器を使いこなすことが苦手だったりします。
ですが、若い看護師は、新しい機器を上手に使いこなし、
私たちのサポートをしてくれます。

 

最近の若者は、推測することが苦手だと捉え、
サポートしていくと良いのではないでしょうか。

 

そして、推測することの楽しさを、
推測して行動することのメリットを実感できるような環境を
作っていくと良いのではないでしょうか。

聞いていませんと簡単に言う

最近の若者は、「そんなことは聞いていません!」と、
簡単に言います。

 

看護師という仕事が「聞いていなかった」ではすまないことが多いことを
知っているにもかかわらず、
平気で「そんなことは聞いていない。」と言ってのけます。

 

ですが、私たちは、聞いていないなら、前もって聞いて欲しいと思います。

 

しかし、それができないのが、最近の若者なのです。

 

それは、やはり、育ってきた環境が違うからです。

 

前もって聞いていなくても、その場その場で情報をキャッチすれば
困ることがない環境で育っています。

 

ですが、看護師という仕事は、
前もって聞いておかなければ、いけないことがたくさんあります。

 

看護師という仕事は、人の命を預かる仕事です。

 

ですから、「前もって聞いておかなければ困る」
ということが理解できるように、関わっていくことが必要です。

 

私たち大人と、今の若者が育った時代背景や環境が違うことを
十分に理解し、価値観が違うということを認識することで、
イライラが少し楽になりませんか?

嫌われていると言う

最近の若者は、ちょっと厳しくすると、
「私は嫌われている」という人が多いです。

 

こちらとしては、期待を持って、厳しく注意したり、
「少し自分で考えてみなさい」というように突き放すような言い方をすると、
「私は嫌われている。」といい、
新人仲間で悪口を言い合ったり・・・というようなことが怒ります。

 

教育担当者は、間違ったことをいっていないのだと自信があれば、
堂々としていればいいのですが、
「厳しく言い過ぎたかな?」とか、
「手取り足取り教えてあげるべきだったかな?」などと悩んでしまったりします。

 

人間同士の社会では、感情的に合う人、合わない人がいて当然です。

 

ですが、その「好き嫌い」を職場に持ち込み、
「好き嫌い」で判断することは精神的に未熟であるといえます。

 

しかし、「好き嫌い」を仕事の場面に持ち込む人が多いです。

 

看護師の新人教育では、
「何のための仕事なのか?」
「誰のために行う仕事なのか?」
ということを考え、行動する習慣を作っていくことが必要です。

 

具体的には、看護はチームで提供する者であること、
そして、患者さんの満足を得るために行うものであることなどを、
新人看護師にも分かるように繰り返し伝えていくことが必要です。

 

看護という仕事は、仲良しグループで行うものではないこと、
専門職業人として、患者さんに信頼してもらうことができる看護を
提供していくことが必要であるということを、
丁寧に伝えることが重要です。

 

先輩の看護師にしかられないようにするために仕事を覚えるのではなく、
患者さんのために、看護が提供できるような看護師になるために
仕事を覚えるのであって、
そのために、新人看護師の教育担当者が存在しているのです。

 

そこを分かってもらえると、「看護師」としての「自覚」にもつながりそうです。

答えを求めてくる

最近の若者は、考えたり推測したりすることが苦手で、
すぐに答えを求めてくる人が多いのではないでしょうか。

 

新人看護師に対して、教育担当者が教育をするとき、
すぐに答えを求められると、その答えを返したくなります。

 

そして、「何でも聞いてね!」と、
実際に言っている教育担当者も多いのではないでしょうか。

 

しかし、看護は、対象が異なれば方法も異なり、
どの患者さんに対しても同じ答えを提供することはできません。

 

患者さんのためにできることを自分で考え、
仲間と相談し、チームで看護を提供していくことが必要です。

 

答えを求められたときは、まず自分で考えること、
一緒に考えること、新人看護師が考えることができるように
導いていくことが必要です。

 

答えを求めてくることは決して悪いことではありません。

 

しかし、答えをすぐに返すのは、良いことではありません。

 

また、看護はチームで行うものです。

 

自分で考えたからといって、それを新人がすぐに患者さんに実践するのもよくありません。

 

新人看護師の考えを取り入れながら、チームで話し合いができるような、
そんな職場の雰囲気を作っていくことも必要ではないでしょうか。

プライドが高く自信満々な態度をとる

新人看護師の中には、学校生活において、優秀で、
実習のときにも立派な実習位記録を作成し、
自信満々な人もいます。

 

また、対して仕事ができないのに
プライドが高く、偉そうに攻撃的な態度をする人もいます。

 

ただし、本当にプライドが高い人は、
他人に偉そうな態度を見せることはありません。

 

プライドとは、自分に対する自信や誇りだからです。

 

プライドが高く、自信満々な態度で、偉そうに攻撃的な態度をとるというのは、
いってみれば「弱い犬」ではないでしょうか。

 

弱い犬ほど良くほえる・・・といいますよね。

 

まさに、その状況だと思います。

 

要するに、弱い自分を見せたくない、
できない自分を認めたくないという気持ちが現れているのです。

 

看護には正解がないといわれます。
白黒はっきりできない部分が多いのが「看護」です。

 

ですが、看護という仕事に正解がないということに納得できず、
いつも白黒させたい人は、
新人看護師だけでなく、中堅看護師にも多くいます。

 

自分は正しい!ということを主張し、
自分とは違う価値観の人を蹴落とす態度を見せる人もいます。

 

新人看護師が、このような態度をとったとしたら、
教育担当者は「鼻をへし折ってやりたい!」と腹が立つのは当然です。

 

ですが、そのような態度をとっているのはなぜか?
を考えると、冷静になることができるはずです。

 

決して攻撃に乗ってはいけません。

 

このような態度をとる新人看護師に対し、
正面から向かっていっても、さらに攻撃されるだけです。

 

客観的にその新人看護師を観察し、
「本当は自信がないのかもしれない。」、
「弱みを見せることができなくて、一人で一杯一杯の気持ちを抱えているのかもしれない。」
と、おおらかに考えてみてください。

 

そして、「この先輩には、弱みを見せても大丈夫なのかも?」
と思われるようになってください。

 

教育担当者だからといって、完璧に新人を教育しようと構えているよりも、
時には、隙を見せてみるのもひとつの方法かもしれませんよ。

 

ただし、このような大らかな態度をとることが、
教育担当者の大きなストレスになってしまうこともあるでしょう。

 

自分の感情を押し殺して、対応することは
とてもストレスのかかることです。

 

このような時は、自分は、この新人看護師のためにではなく、
患者さんのために対応しているという意識を持ち、
看護師としての使命を全うしたい!という気持ちで対応していくと良いのではないでしょうか。


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